米カリフォルニア州のサンフランシスコ湾に最近、はしけの上にコンテナを積んだ謎の建造物が出現し、その正体を巡って憶測が飛び交っている。米グーグルによるプロジェクトとする説が有力だ。

建造物は４階建てで、ゴールデンブリッジ東側の人工島トレジャー島につながれている。

ＩＴ関連情報サイトＣＮＥＴは２５日、地元住民の話やリース契約の文書、ビジネス特化型ＳＮＳ（交流サイト）リンクトインなどを通した調査の結果として、グーグルがなんらかのプロジェクトを進めていることがほぼ断定されたと伝えた。グーグルの本社はサンフランシスコ郊外のマウンテンビューにある。同社にコメントを求めたが、回答は得られていない。

報道によると、トレジャー島ではある企業が昨年から、厳重に警備された格納庫で大規模なプロジェクトを進めていた。その格納庫にあった荷物がはしけの建造物へ運ばれたとの目撃談があるという。

グーグル説が正しかったとしても、プロジェクトの内容は不明のままだ。

当初はデータセンターに使われるという見方が強かった。グーグルは世界各地にサーバーを配置していて、データセンターを水上に浮かべるというアイデアはこれまでも出ていた。グーグルは水を冷却用や動力源として使う技術の特許も持っている。

一方、地元放送局が「プロジェクトに近い情報筋」の話として伝えたところによると、建造物はグーグルの「水上店舗」となる可能性がある。サンフランシスコの海岸まで移動させ、同社が近く発売を予定している眼鏡型端末「グーグル・グラス」の販売に使う計画だという。

サンフランシスコ湾の管理、開発を担当する当局者は同放送局に、グーグルとの間で「仮に湾内で営業する場合」についての話し合いが進んでいると話した。建造物での作業は２～３週間前から停止しているが、当局の内部事情に詳しい人物はこれについて「グーグルがはしけを接岸する許可をまだ取っていなかったため」と説明している。

[CNN]
http://www.cnn.co.jp/tech/35039131-2.html