「今日も嫌がらせ弁当」が話題に。
高校に入って反抗期を迎えた娘に対し、母がとった行動は「3年間、毎日キャラ弁を持たせる」。言葉ではなく弁当を通じて娘へメッセージを送り続けた実話。
本の著者は、八丈島に住むシングルマザーのttkkことKaoriさん。発売直後だというのにネット通販では売り切れが続出。
この本は、ttkkさんのブログ「ttkkの嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」を元に出版されました。
多いときで月間350万アクセスを誇るこのブログ。キャラ弁の画像とともに、弁当に込めた思いや娘の反応などが、母の視点から軽妙に書かれています。
きっかけは次女の反抗期。
「無視されたり、返事をしなかったりといった態度にカチンときて、仕返しの意味を込めて始めました」とttkkさん。
嫌がらせといいながら、次第に作るのが楽しくなってきて「誰かに見てもらいたい」とブログに載せたところ、「驚くほど反響があって快感になった」といいます。
2012年6月22日、初めてブログに掲載した四つのキャラ弁のうちの一つが「気を付けろ赤ずきん!」。
おにぎりの赤ずきんちゃんに、ウィンナーのオオカミ。込めたメッセージは「ママの口が大きいのはお前を怒鳴るためさ!」だそうです。
その後もホラー映画の主人公の指をウインナーで表現したり、缶コーヒーのパッケージを忠実に再現したりと嫌がらせは続きました。
嫌がらせで始めたキャラ弁ですが、次第にメッセージ色が濃くなっていきます。
期末テスト2日前には、娘が勉強しているかどうかが気になったので、タモリさん風のウインナーが「べんきょうしてる?」と尋ねます。
母の日に何ももらえなかったときには、カーネーションを再現して「随時受付中」のメッセージを添えました。
およそ3年間作り続けたキャラ弁も、今年1月27日に最終日を迎えました。最終盤では連日、母からのメッセージが海苔で書かれています。
「すべてが思い通りになると思うな」 「無駄と思うことも本気でやれ!」 「夢を叶えろ!!」
そして迎えた最終日。一人で食べきれないほどの重箱の中に、こんなメッセージがありました。
「表彰状 娘殿 あなたは嫌がらせのお弁当を残さず三年間食べ続けました。その忍耐を称えここに表彰します。 母」
その日のブログには、こう記されています。
毎朝
早起きをして作るお弁当は大変で
逃げ出したくなるときもありました。
普通に作るだけでも大変なのに キャラ弁ともなると
時間はかかるし 手間はかかかるし 大変さは倍以上。
『ママ~、明日は○○のキャラ弁ね♪』 なんて 娘が喜ぶようになったら キャラ弁なんてやめようと 決めていたけれど そんな声はあるわけもなく…
そうなると お弁当作りも戦いよね
私とあなたの戦い
戦いと言っても ママひとりが 勝手に戦ってたんだけどね
でも そんな戦いを続けてるうちに お弁当作りは楽しさに変わりました。
ランチタイムに お弁当のふたを開けた時の あなたの顔を想像しながら作るお弁当。
それは楽しくて…
逃げ出さずに 3年間もお弁当を作り続けられたのは
普段 何もしてあげられなかった あなたへのママなりの愛情。
お弁当を通じ いろんな事を教えてくれたあなたへの 感謝の気持ち
お弁当には たくさんの思いがこもっていたんです。
そんなお弁当が 今日でラストなんて…
そう思うと やっぱり悲しいよね
「反抗期の次女が態度を改めるまで」と始めた弁当作り。ブログを読む限り、次女は無関心な対応を続けていたように見えますが、内心は違っていたようです。
本の巻末は、娘から母へのメッセージで締めくくられています。
『高校に進学してお弁当が始まり初めてキャラ弁を見たときは「あ…本当にやるんだ…」という感想でした。
友達はみんなすごい! 可愛い! って言っていましたが私は可愛いなんて思いませんでした。
嫌がらせって言ってたけど作るのが楽しかったんでしょ? きっと(笑)。でも、
どんな時でも出来合いのものではなく、手作りだったのはすごいと思っています。そして、卒業して「キャラ弁」がなくなるのは嬉しいですが「お弁当」がなくなってしまうのは悲しい気もします』
この後、夜遅くまで働いた後に早起きして作ってくれたことへの感謝や自分の将来の夢を書いて、次の一文で結んでいます。
『今まで私のためにやってくれたこと、すべてに感謝しています』
ttkkさんは、こう話します。
「本が手元に届いて初めてこの文章を読みました。何度読んでも泣いてしまいます。作り続けて本当によかったです」
[引用/参照:http://withnews.jp/]
※ttkkさんのブログ「ttkkの嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」
キャラ弁だと威力が弱い
キモオタ弁
ジャニオタ弁
白米のみ
まだまだ選択肢はある