米ワシントン州で成人用嗜好(しこう)品としての大麻を合法とする法律が施行されたのを受け、同州シアトルでは6日夜、広場などに愛好家らが集まり、パイプや水ギセル、紙巻きの大麻を吸って「解禁」を祝福した。医療目的ではない大麻が合法化されるのは米国で初めて。
同州では11月6日の米大統領選に合わせ、嗜好品としての大麻合法化の是非を問う住民投票が行われ、賛成多数で可決されていた。新法は6日に施行され、21歳以上なら1オンス(約28.5グラム)までの大麻を所持・使用しても合法となった。
コロラド州で行われた同様の住民投票も賛成多数で可決されていたが、法律としての施行されるのは来月になる予定。合法化された州では、大麻はアルコール販売のように州公認の店で販売され、課税の対象にもなる。
シアトル市内の2カ所で開かれた大麻愛好家の集会では、「マリフアナはアルコールより安全」と書かれたプラカードを持つ男性の姿も見られた。医療用大麻を使用しているという車いすの女性は「これは歴史だ。米国で大麻のために刑務所に入れられた人たちのことを考えていた。変わっていくのは良いことだ」と語った。
集会は平和的に行われ、不測の事態を警戒して警察官が遠巻きに警備していたが、逮捕者などは出なかった。
[ロイター]