女性をナンパする目的で自動車のタイヤをパンクさせたとして暴力行為等処罰に関する法律違反の罪に問われている会社員・原田芳人被告（２５）の初公判が１６日、名古屋地裁岡崎支部（国井恒志裁判官）であった。原田被告は、起訴事実について「間違いありません」と認めた。

検察側の冒頭陳述によると、原田被告は２０１１年４月から１２年１２月にかけ愛知県みよし市、日進市、豊田市でスーパーの駐車場などに止めてあった自動車計５台のタイヤをドライバーやコンパスで刺し、パンクさせた。いずれも女性に近づく目的だったとしている。

女性が車に戻ると、原田被告は「パンクしているよ。タイヤ交換をしてあげる」などと声をかけ、タイヤを交換。女性と連絡先を交換するなどしていた。被害にあった女性が知人女性に「タイヤ交換してもらった」と話したところ、その女性も同様の被害にあっていたことから「わざとではないか」と疑い、警察に相談。事件が発覚した。

原田被告は、グレーのシャツとズボン姿で出廷。涙を流す場面もあった。弁護人は余罪について「１０００件くらいあったのではないか」と原田被告に質問しており、ほかの被害者との示談交渉も進めているという。

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