厚生労働省は13日、ダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)で、新たに2人の死亡を確認したと発表した。患者は愛媛、宮崎両県のいずれも成人男性で、昨年秋に死亡。最近の渡航歴はなかったという。
SFTSは、中国で2009年ごろから発生が報告されていたウイルス感染症。国内では今年1月、山口県の成人女性1人が昨年秋に死亡していたことが初めて確認された。
SFTSは、発熱や嘔吐、血小板の減少などの症状が現れる。マダニの仲間にかまれたり、患者の血液や体液と接触したりして感染するとされる。有効性の確認されているワクチンや治療薬はない。
厚労省は山口での確認を受け、似た症状の患者が見つかった際の情報提供を各都道府県に要請していた。厚労省結核感染症課は「報告が増えたのは見過ごされていた症例に注意が集まるようになったためで、流行が急に広まっているわけではないだろう」としている。
[zakzak]
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