28日午前7時55分ごろ、千葉県船橋市のJR京葉線二俣新町-南船橋間で、府中本町発海浜幕張行きの下り普通電車(8両編成)が車両故障のため停車した。乗客約1500人は、車内に約2時間40分閉じ込められた後、係員の誘導で約1キロ離れた二俣新町駅(同県市川市)まで高架の線路上を歩いた。
JR東日本によると、女性乗客3人が体調不良を訴え、うち1人が救急搬送された。同社は臨時の代行バスを手配し、二俣新町駅前のロータリーはバスを待つ乗客が長い列をつくった。京葉線沿線の各駅も、通勤、通学客で混雑した。
普通電車は走行中、先頭車両の運転機器の電気系統に不具合が生じて非常ブレーキが作動した。同社は部品を交換するなどの応急修理をして近くの車両基地に移動させ、原因を調べている。
同線は東京-蘇我(千葉市)間で一時運転を見合わせたが、午前11時50分ごろ全線で再開した。上下67本が運休し、約8万2000人に影響が出た。
通勤途中だった埼玉県吉川市の会社員野村彬之さん(30)は「車内は暖房も効かず、すごく寒かった。煙が出たとの車内アナウンスも流れて怖かった」と疲れた表情で話した。
[共同]