–友達が少ない、もしくはいない人は、ずばり人間として、何らかの“欠陥”があるのでしょうか。
諸富:「友達がいない」と言っても様々なケースがあります。自分の人生を充実させるため人間関係に過剰に時間を奪われるのが嫌で人脈を整理していたら、いつの間にか1人で過ごす時間が多くなった、という場合もあるでしょうし、友達が欲しくてしょうがない、飲み会に誘ってもらいたくてしょうがない、なのに周囲から嫌われて泣く泣く孤立しているという場合もある。
今日のテーマはどちらでしょう。
–前者です。今、話題のSNEP(孤立無業者)などではなく、会社に入って10年、20年、紆余曲折を得ながらそれなりに充実した日々を過ごしてきた。信頼できる同僚も、守るべき人もいる。ただし、若い頃ならまだしも、仕事に子育てと時間に追われる生活をしているうちに同窓会などからは足が遠のき、会社の人間とも休日まで交友する気にはなれず、ふと気が付けば「友達」と呼べる相手は極めて少ないか、ゼロ。例えば、そんなケースです。
諸富:ああ、でしたら問題ありません。
–ですが、世間的には、「友達が少ないのは良くないこと」「友達がいない人間は変なやつ」という雰囲気が蔓延している気がしますが。
諸富:いやいや、僕に言わせれば、「誰かと絶えずくっつくことで安心感を獲得し、そうでない人間を排除しようとする人たち」こそ、よほど問題だと思いますよ。「1人の時間を過ごせる力」、言い換えれば「孤独力」は、現代をタフに、しなやかに、クリエイティブに生きるための必須能力で、今からの時代、ますます大切になっていきます。その意味では、ビジネスパーソンに限らず、孤独を愛する人は、人生を充実させるうえで強烈なアドバンテージを持っていると言っていい。
[時事通信]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131120-00000093-jij-bus_all
僕の親友はチンチン見せあうほど仲がいいんだ