FBI無双。
2015年2月、FBIは「Playpen」という児童ポルノサイトを捜査し、違法性を認定。この時点でサイトを閉鎖することもできたのですが、あえてそうしませんでした。
なんと、FBIはこのポルノサイトにマルウェアを仕込み、それ以降に違法なポルノをアップロードしたユーザーなど100人以上を逮捕・起訴したのです。
たしかに、犯罪者を捕らえたという点では効果的かもしれませんが、この「おとり捜査」ともいえるやり方には、賛否両論があります。
すでに逮捕された容疑者たちは、今回のFBIの捜査は違法であると訴えており、弁護士は「FBIは閉鎖できたはずのサイトを利用し、児童ポルノが世の中に出回るのを助けた」と主張しています。
米メディアMotherboardには、より詳細な資料が掲載されていました。
FBIが管理していた2週間、それまで週に1万1000人程度だったPlaypenへの訪問者は5万人まで増加。さらには、サイトへの登録者は30%増、ユニークユーザーは4倍になった。
この間に、200の動画、9,000枚の画像、1万3000もの児童ポルノへのリンクがサイトに投稿された。
FBIはさらにサイトの高速化まで行なっていたそうで、まるで腕の良いWeb制作会社のようです…。
[via:http://www.gizmodo.jp/2016/08/fbi-dont-arrest-daringly.html]
ダークウェブとは?
Playpenは、いわゆるダークウェブに存在していた。
ダークウェブとは通常のインターネットの使い方ではアクセスできないところに構築された、言わば裏インターネット。アクセスするには Tor と呼ばれる匿名通信技術を利用したツールや専用ブラウザーなどを使います。
ダークウェブ上にはあらゆる違法なサイトがあり、拳銃や麻薬の密売から殺し屋の手配など、およそ違法なものなら何でも手に入るネットワーク空間と言われます。
過去にもイタリアのセキュリティツール開発企業 Hacking Team 開発のツールを使用していたり、また独自にツールを開発したりと、FBI が犯罪摘発のためにハッキング的手法を用いることはもはや隠し事でもなんでもありません。
今回の摘発でも、 Tor ブラウザーの脆弱性を突くマルウェアを使用したとする説もあります。
なお、2015年夏には日本でもダークウェブにある児童ポルノサイト利用者数人が逮捕、書類送検されました。「ダークウェブ」と言うとなんとなくかっこいい響きだと感じる人もいるかもしれませんが、興味本位でアクセスするのは決しておすすめできません。
ちなみに、ダークウェブと言ってもその中身は違法サイトばかりではありません。
もともと Tor は米海軍調査研究所が支援して開発されたオニオンルーティングと呼ばれる多重暗号化通信のためのソフトウェア。
Tor は国家間で秘匿すべき内容の通信に用いたり、圧政下の国で民主化を推進する人たちの匿名かつ安全な通信のためにも使われます。このため Facebook などはダークウェブにもログインページを設けています。
[via:http://japanese.engadget.com/2016/01/11/fbi-1300/]
ネットの反応
・これは酷い…
・さようなら、変態
・あぶねえあぶねえ
・これに日本からアクセスしてた場合はどうなるんだろ
・囮捜査て違法じゃねーのかよ?
・日本では、違法捜査。米国では、合法化して久しい。
・Torの匿名性崩壊したw 裏2ちゃんは大丈夫だろうな?
・これって独裁国家が同じ方法で市民を摘発するんじゃないの?
カモーン、ポ〜ルポ〜ルくーん。