大阪市教育委員会は２８日、部下の教員４人の財布から少なくとも２３万５０００円を盗んだとして、市立野里小学校（西淀川区）の男性教頭（５７）を懲戒免職にした。教頭は昨年１１月～今年１月、職員室で、教員がかばんに入れていた財布から十数回にわたり現金を抜き取ったという。

　被害に遭ったのは女性教諭３人と、男性講師１人。財布からたびたび現金が減るのを不審に思った女性教諭の１人が１月２２日の朝、ビデオカメラを録画状態にしてかばんに入れておいたところ、何者かが財布を取り出して現金を抜き取る様子が映っていた。当時職員室にいたのは教頭１人。校長が問いただすと、盗んだことを認めた。

　教頭は昨秋、市教委が実施した市立小中学校の校長公募選考で不合格になり、「目標を失って心が折れた。校長との人間関係でストレスがあり、校長に対する反発心からやった」と話している。校長公募は橋下徹大阪市長の肝煎りで実施され、１２９０人が応募。合格は外部人材１１人、教頭の昇格は５３人と、狭き門だった。

　盗んだ金額は教頭の記憶があいまいで、被害者の申告とは一致しなかった。教頭は自身が申告した額の２倍となる計４７万円を、４人の教員にそれぞれ返還。すでに示談が成立しているという。

[スポーツ報知]
http://news.livedoor.com/article/detail/7456796/