小学校5、6年生で、英語の授業が必修化されて2年たつ。一部の私立小学校では、ずっと以前から行われてきた。かつて同時通訳者として活躍し、現在は大学で教鞭(きょうべん)をとる鳥飼玖美子(とりかい・くみこ)さんが通う小学校もそうだった。
▼ある日、家で教科書の予習をしていて、英語が堪能だった母親から、hatの発音を教わった。学校でその通りに読むと、先生から怖い顔で注意されてしまう。「子供のくせにキザな発音するんじゃないの」。日本語の発音で、「ハット」と言い直しをさせられ、いたたまれなくなったという。
▼鳥飼さんは、小学校の英語教育に慎重な立場を取っている。その根っこには、自身の体験があるそうだ。(『戦後史の中の英語と私』みすず書房)
▼世界市場での生き残りをかけて、社員に英語力の向上を求める企業は増えるばかりだ。英語で授業を行う大学も珍しくなくなった。そんななか、政府の教育再生実行会議が出した提言のなかに、小学校低学年からの英語の教科化が含まれていた。
▼「英語は10歳までに身につけないと上達しない」。英語ができないつらさを、取材現場でいやというほど味わった当方としては、もろ手を挙げて賛成したくなる。しかし、鳥飼さんが指摘するように、誰が教えるのか、という問題がある。確かに、英語教育の素人にへんなクセをつけられたら、かえって上達を妨げ、意欲を失うかもしれない。鳥飼さんによれば、小学校よりむしろ、中学校の英語教育の改革が必要だ。
▼学生の語学力低下を嘆く声は明治時代の後期からあった。「全国の中学の英語教師に2年に1度試験を課して、昇級の道を示せ」。こんな提言を示したのは、英語教授法習得のためにロンドンに留学した、夏目漱石だった。
[msn]
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130603/edc13060303060000-n1.htm
日本語は上達するんかい?
hatしてグー
hatりくん
イエローhat
リンガーhat(´ω`)