インターネットで知り合った仲間内で覚醒剤を使用したなどとして、茨城県警は８日、牛久市ひたち野西、県立つくば特別支援学校高等部教諭竹中弘通被告（４３）ら教師２人を含む４人を覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕したと発表した。

　４人は年明けに新年会と称して集まり、覚醒剤を注射するなどしていたという。竹中被告は同法違反（使用）で既に起訴されており、県教育庁は同日付で竹中被告を懲戒免職とし、同校の立原雅子校長を訓告処分とした。

　竹中被告のほかに逮捕されたのは、さいたま市西区宮前町、同市立宮原小学校教務主任の竹内重徳被告（４５）＝同法違反（使用）で起訴＝と千葉県松戸市小山、派遣会社員冨塚和夫被告（３９）＝同法違反（譲渡）で起訴＝、岐阜県下呂市宮地、自営業熊崎忠容疑者（４７）。

　水戸地検土浦支部は熊崎容疑者を除く３人を既に起訴している。起訴状などによると、４人は１月４日、冨塚被告の自宅に集まり、翌５日頃、竹中被告が冨塚被告から覚醒剤０・０４グラムを２０００円で購入し、竹内被告に頼んで注射してもらったなどとされる。また、県警薬物銃器対策課の発表では、熊崎容疑者は１月２８日、岐阜県下呂市の仕事場で覚醒剤を所持していた疑い。

　４人は昨年１月にネットの掲示板で知り合い、１０月から覚醒剤を打つために冨塚被告の自宅に集まるようになった。竹中被告は他の３人に教師の身分を隠していたといい、今年１月６日、「覚醒剤を使用してしまった」と立原校長に電話で告白。同日夕、立原校長らに付き添われてつくば中央署に出頭した。調べに「教員だとばれるのが不安になった」と供述してるという。

　逮捕を受け、県教育庁では８日、石崎千恵子・特別支援教育課長らが記者会見し、「教育公務員としてあるまじき事件を起こし、深くおわび申し上げます」と頭を下げた。同校でも、立原校長が「開校以来培ってきた学校や教員への信頼を裏切り、大変申し訳ありません」と謝罪した。

　同課や同校によると、竹中被告は１９９６年４月の採用以来、一貫して特別支援学校に勤務。同校には２００８年に着任し、現在は高等部３年のクラスの副担任を務めていた。指導は熱心で、保護者への対応も丁寧だったという。同校は１２日に在校生や保護者に事実関係を説明する予定。

　小野寺俊県教育長は「あってはならないこと。教職員一人ひとりに自覚を促し、二度とこのようなことのないよう厳しく指導する」とのコメントを出した。

[読売新聞]
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130209-OYT1T00011.htm