今、中国である職業が話題となっている。その職業の名は「きき酒師」ならぬ「きき屁師」。他人のおならをかぐことを業(なりわい)とする職業だ。しかし、その年収はなんと日本円にして約400万円!! おならをかぐだけで400万!?
きき屁師は、他人のおならをかいで、その香りから腸内の健康状態を職業だそうだ。たとえ健康な人であっても、おならというのは臭いものだが、病気の場合はまた特殊なにおいがするという。彼らはその特殊なにおいをかぎ分け、病気の有無を調べるのである。
例えば、
悪臭のおなら:腸が細菌感染している可能性
生臭いおなら:消化器内での出血、もしくは腸内の悪性腫瘍による出血の可能性
この世のものとは思えないほど臭いおなら:ニンニクやニラなど刺激の強い食品を大量摂取したのでなければ、腸炎や大腸がんの可能性あり
また、おならと健康の関係はにおいだけではない。回数や1回あたりの放出量からも腸内の状態がわかるそうだ。例えば、全くおならが出ない人は腸閉塞の可能性があるという。
その仕事にもびっくりだが、現地でさらに注目されたのはその報酬である。きき屁師自身が明かしたところによると年収は30万元(約400万円)だという。年収400万あれば独身なら日本でも十分生活していけるレベル。さらに物価の安い中国ならかなりの高給取りだ。
だが、採用条件のハードルは決して低くない。年齢は18~45才、「お酒・タバコは禁止」、「化粧禁止」、「嗅覚器に疾病がないこと」など。そして嗅覚テストに合格したのち、きき屁師の特殊訓練を受け、やっとプロとしてデビューできるのだ。
プロのきき屁師は花の香り、汗のにおい、中華おこげ、完熟した果物、大便の5種類のにおいがまざった気体からそれぞれをかぎ分けられるほどになるという。
一体どんな特殊訓練を積めばそこまでの嗅覚を獲得できるのだろうか……なんだか、実際にデビューしたあとより、修行中のほうが辛そうだ。こんな職業が日本にあったら、あなたはチャレンジしてみたい?
[新華網]