殺伐としたやり取りが目につくことの多いインターネットだが、心温まる出来事も起こる。ヤフー知恵袋に投稿された疑問が8年越しに解決するという、奇跡のようなエピソードもその1つだ。
「15年くらい前の新潟で深夜の天気予報に流れていたBGMをしりませんか?」
始まりは2009年の1月28日に、ある投稿者が曲の名前を尋ねたことだった。
「15年くらい前の新潟で深夜の天気予報に流れていたトランペットのBGMをしりませんか?すごい思い出の曲なのですがまったく曲名がわかりません……」
歌詞の無いインストゥルメンタルの音楽は、リズムなどが分かればある程度絞れる。しかし、曲の特徴で覚えているのは「トランペットの曲ですごく切ない感じでスローペースで高音」とだけだ。
当時は2人が回答し、複数の曲を案として挙げていたが、投稿者が確認したところどれも不正解。それ以上回答は付かず、迷宮入りするかと思われた。
事態が変わったのは今年2月14日だ。
質問者は2月13日に、チャットでの発言内容を一括して削除する方法を問う投稿をしていたのだが、8年前に回答したうちの1人がこれを発見。投稿への回答欄に、候補の曲を思いついた旨を書き込んだのだ。
「数年前、『15年くらい前の新潟で深夜の天気予報に流れていたトランペットのBGMをしりませんか?』という質問に、一度回答させて頂いたものです。(中略)
先日、ふと……思い出し、新潟テレビ21 深夜の天気予報『ウェザーブレイク』T-SQUARE TWILIGHT IN UPPER WESTかと思われます」
「いまこうして曲を聴けている事実に驚きを隠せません」
通常、投稿された質問に対しては、質問に関する回答以外を書き込むのはマナー違反になるが、今回のケースはちょっと特殊だ。
回答を見た投稿者は「信じられません!まさに、まさにこの曲です!」と返答。まさか8年越しで見つかるとは思っていなかったのであろう。
「最初の質問からさらに年月が経ちましたが、いまこうして曲を聴けている事実に驚きを隠せません」
と、興奮の様子が伝わってくる。
曲が見つかったこと自体もラッキーだが、投稿者の情報が間違っていたにも関わらず該当の曲が見つかったとなれば、奇跡と言っても過言ではない。
「トランペットの曲」と投稿者が認識していたそれは、実際はサックスがメロディを吹く曲だった。「再生していくうちに、曲を思い返すと同時に当時を思い出し、涙が流れました」と、投稿者は感慨深げだ。
「私の思い出を見つけていただきありがとうございました。心から感謝申し上げます」
投稿者が流した涙には、思い出の曲への懐かしさだけでなく、回答者への感謝、出来事への感激も含まれていたのかもしれない。
この投稿はネットで話題になり「すごい、時代を飛び越えたベストアンサーだ…!」といった声が出ていた。
[via:http://news.livedoor.com/article/detail/13285413/]