鳥山明氏による大ヒット漫画『ドラゴンボール』(集英社)には、とてつもない強敵が次々と登場する。
「星を破壊したフリーザ」や「地球人をほぼ全滅させた魔人ブウ」といった、規格外の強敵たちと激戦を繰り広げ、何度も撃退してきたのが主人公の孫悟空だ。
戦いを重ねるたびに強くなっていく戦闘民族“サイヤ人”である彼は、強敵とのバトルを繰り返すことで大きく成長し、圧倒的な強さを手に入れた。
そんな“敵なし”に思える悟空だが、過去の戦いを振り返ると、意外に負けも珍しくない。
たとえば「第21回天下一武道会」の決勝戦。ここで悟空は“ジャッキー・チュン”という謎の老人と対戦。この老人は、悟空と互角以上の実力を持つ武道の達人で、激闘の末に悟空は敗北。大会の優勝を逃している。
ただ、ジャッキー・チュンの正体は、悟空の師匠である亀仙人だったので、これはしかたがないところだろう。
その次に開催された「第22回天下一武道会」でも、悟空は優勝を逃している。
決勝戦の相手は天津飯。暗殺武術“鶴仙流”の使い手で、多彩な技を用いて悟空と死闘を繰り広げた。結果、ほんのわずかの差で悟空は敗北。二大会連続で優勝できないとは、後の悟空からは考えられない結末だ。
ここまで紹介した相手は、“ライバル”ではあるが“悪者”ではない。当初は冷酷な「暗殺術の使い手」として描かれた天津飯も、悟空との戦いを通して真の武術家として目覚め、正々堂々と戦っていた。
“悪者”で、悟空を最初に倒したのは桃白白(タオパイパイ)だ。
桃白白は天津飯の師匠の一人で、「世界最高の殺し屋」の肩書を持つ。その桃白白と戦った悟空は、全力で放ったかめはめ波を受け止められ、反撃のどどん波をくらって敗北。まさに完敗といえる結果だった。
この他に悟空が敗れた相手としては、「タンバリン」「ピッコロ大魔王」「ミスター・ポポ」「人造人間19号」「セル」などがいる。
しかし、一度敗れた相手には、再戦できっちり勝利するのが悟空の流儀。不可抗力で対戦がかなわなかった相手以外は、しっかりリベンジを果たしている。
注目すべきは、悟空が負けたのは「初対決」のときばかりだったこと。
ちなみに、ファンからすっかり“やられ役”として認識されているヤムチャでも、悟空との初対決で「ドロー」だった。この事実も加味すると、悟空は初めて戦う相手がとにかく“苦手”なのかもしれない。
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