愛媛県松山市でタクシーから現金などを盗んだとして女子大学生が誤認逮捕された問題で、代理人の弁護士が会見し、取り調べの際、警察から執ように自白を迫られたことを明らかにしました。
「『犯人なら目の前にいる』と言い、初めから私を犯人だと決めつけていました」(女子大学生の代理人)
この問題は、松山市内で停車中のタクシーから現金5万4000円余りなどを盗んだとして先月8日、愛媛県警が22歳の女子大学生を窃盗の疑いで逮捕しましたが、その後、事件と無関係だったことが明らかになったものです。
誤認逮捕を受け、代理人の弁護士が1日、会見し女子大学生が書いた手記を読みあげました。
「『やってないことを証明できないよね?』『タクシーに乗った記憶ないの?二重人格?』『いつ(自分がやったと)言うのか待ってるんだけど』『罪と向き合え』など、耳を疑うようなことを次から次へと言われました」(女子大学生の代理人)
また、取調官から「君が認めたら終わる話」「認めないからどんどん悪い方へ行ってるよ」など、自白を強要するかのような言葉を執ように言われていたということです。
県警は「タクシーのドライブレコーダーに映っていた犯人の顔立ちが女子大学生に似ていたため、取り違えた」としたうえで、これまで「自白の強要はなかった」と説明していました。
女子大学生は国家賠償請求を検討しています。
[via:TBSニュース]
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3740552.html
誤認逮捕のいきさつ
警察によりますと、事件が起きたのは、ことし1月でした。
松山市清水町の路上で、タクシーの中から現金およそ5万4000円やセカンドバッグなどが盗まれ、松山東警察署は、タクシーのドライブレコーダーや現場近くの防犯カメラの映像をもとに捜査を進めました。
その結果、誤認逮捕した女性に疑いをかけ、任意で取り調べをしていました。弁護士によりますと、女性は一貫して容疑を否認していたということです。
しかし、事件から半年ほどたった7月8日、警察は女性を窃盗の疑いで逮捕しました。その2日後、裁判所が女性の勾留を認めず、女性は釈放されました。
釈放を受けて、警察は任意で捜査を進めていましたが、女性と同じアパートに住んでいる別の女が「ドライブレコーダーにうつっているのは自分だ」と供述し、裏付けを進めた結果、女性が事件と無関係だったことが判明したということです。
警察は、7月22日、女性に謝罪しました。
女性は、不起訴になっています。
警察の対応は
女性の手記や会見の内容について、愛媛県警察本部は「事実を確認しているところだが自白を強要するような違法な取り調べが行われたとは認識してない」としています。
また今回の誤認逮捕を受けて、窃盗事件などを扱う本部の刑事部や各警察署に対して捜査を尽くすよう通達するなど再発防止対策を進めているということです。
[via:NHK NEWS WEB]
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20190801/8000004228.html
愛媛県警は、ドライブレコーダーの映像に写った犯人と顔が似ていたため、逮捕してしまったとしている。女子大生は今月10日釈放され、再捜査で別の若い女性が容疑者として浮上した。
三井純一刑事部参事官は「心からおわび申し上げる。再発防止に努める」としている。
[via:日刊スポーツ]
https://www.nikkansports.com/general/news/201907220001234.html
女子大学生の手記全文
今年1月に松山市内で発生したタクシー内での窃盗事件で私が誤認逮捕された件について、警察や検察からの発表のみでは伝わらない部分も多々あるかと思い、今回コメントを発表させていただきます。
この事件の捜査では、決して適切とは言えない対応を警察から繰り返されました。そのため私は、取り調べが終わるたび、すぐに全てを日記に付けて記録してきました。
ドライブレコーダーに写っている女と私が似ていたこと、その女と私が同じアパートに住んでいたことなど悪い偶然が重なり、私が容疑者になってしまうことは仕方がないのかもしれません。
しかし、私は一番初めの取り調べから一貫して容疑を否認し、その女と私が別人であることを何度も訴えてきました。にもかかわらず、捜査に関わった刑事全員が私の話に耳を傾けることはありませんでした。
取調官は、私が「本当の犯人を捕まえてください。こんなの何の解決にもならない。」と言えば、「犯人なら目の前にいるけど。」と言い、初めから私を犯人だと決めつけていました。
他にも「やってないことを証明できないよね?」「タクシーに乗った記憶ないの?二重人格?」「いつ(自分がやったと)言うのか待ってるんだけど」「罪と向き合え」等、耳を疑うようなことを次から次へと言われました。
また、自白を強要するかのような言葉を執拗(しつよう)に言われました。
「就職も決まってるなら大事にしたくないよね?」
「君が認めたら終わる話」
「こんなに時間のかかるものじゃない」
「ごめんなさいをすれば済む話」
「懲役刑とか罰金刑とか人それぞれだけど早く認めたほうがいいよ」
「認めないからどんどん悪い方へ行ってるよ」
「今の状況は自分が認めないからこうなってるんだ」
「また取り調べか、とか思ってるんだろう。認めないと終わらないよ」
等、挙げればきりがありません。逮捕された後は、弁護人の助言で警察の取り調べに対しては黙秘していたのですが、「弁護士に言われたから黙秘するのではなく自らの意思で話せ」と言われました。
本当に悔しかったです。自分たちが正しいと過信している警察には何を言っても無駄だと気付き、ただひたすら真犯人が出てくることを祈るしかありませんでした。
そもそも、私は取り調べの他にも指紋採取やポリグラフ検査、3D画像の撮影等、全ての任意捜査に素直に応じてきました。
朝の10時ごろから夕方17時ごろまでかかることもあり、体力的にも精神的にも辛かったですが、素直に応じました。そうすることで身の潔白を証明できると信じていたからです。
しかし、最後の取り調べから1カ月以上たってから突然家宅捜索に入られ、そのまま逮捕されてしまいました。
幸いにして、勾留請求は認められず釈放されましたが、逮捕直後、もし勾留されたら取り調べに耐え切れずにやっていないことを認めてしまうかもしれないという不安な気持ちがあったのも事実です。
誤認逮捕であることが分かった後、警察からは「真相の解明に必要な逮捕だった」と説明を受けましたが、到底納得できるものではありません。
3D画像はきちんと解析したのか、ポリグラフ検査の結果はどうだったのかという私からの質問に対しては、はっきりした回答を得ることができませんでした。担当刑事からの直接の謝罪はいまだにありません。
5月27日から7月19日という期間は私にとってはとても長く、不安、恐怖、怒り、屈辱といった感情が常に襲い、ぴったりと当てはまる言葉が見つからないほど耐え難いものでした。
手錠をかけられたときのショックは忘れたいのに忘れることができず、今でも辛いです。
私には前歴・前科もなく、本当に真面目に生きてきたつもりです。このような事件に巻き込まれ、犯人と決めつけて自白を強要するかのような取り調べを受け続け、実名報道までされたことを絶対に許すことはできません。
今回の誤認逮捕は、適正な捜査を行っていれば起こらないはずでした。
私のような思いをする人を二度と出さないためにも、口先だけの謝罪で済ませるのではなく、今後どのような指導を行い再発防止に努めるのか具体的に公表してほしいです。
[via:時事ドットコムニュース]
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019080101272
ネットの反応
・さすが国営ヤクザ
・これがいわゆる「悪魔の証明」か。
・完全に違法な取り調べ
・うわああああ この立場になったらつらすぎるなぁどないせいちゅーねん
・似てる人を探すのが仕事か 楽な商売だな
・まだ戦前みたいなことやってんのか…
・人権意識がないなあ
・この手記読んで絶句したよ 気の毒・・・
・痴漢冤罪と取り調べのパターンがまったく同じだ。
・徹底的にやれ 国家賠償請求も当然だ
・真犯人がこの女子大生と同じアパートの住人ってのがな
・役所の役人と一緒なので事務処理は手早く終わらせたいんだよ ただ役人と違うのは逆らったり認めなかったりするとヤクザに変身する
・取り調べ可視化 任意での弁護士同席に反対する謎の勢力
>愛媛県警「違法な取り調べを行った認識ない」
・日頃からやっているから、認識が無いだけでは。
・こんな事やっても当の本人の刑事はお咎めなしだもんな
・やってないことは証明しなくていいし、やったことを証明するのが警察と検察の仕事
・こういうのは取り調べた警官の名前を公表すべき
・警察官は自分のしたことの責任はとりません 国家に賠償請求は出来るけど当の本人のほほんとしてるよ
・どんどん警察が強権的になってるな
・面倒くさいから自白させてサクっと処理したかったんだろうなぁ
・日本の警察は優秀、というのは、警察がう言ってるだけだからなwなんの根拠もないから
・日本国憲法には自白だけでは有罪にしてはならない、と書いてあるのに有罪になる。
・こういう被害者の補償ってちゃんとなされるんだろうか?
・国家賠償訴訟して勝ってもね、微々たるモノなんだよね、完全に警察のヤッたもん勝ち
・これは誤認逮捕ではなく警察の犯人捏造失敗事件です
最近って取調べを録画とか録音してないの?ドラマの世界だけ?