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「痛いの痛いのとんでいけー」ってマジで効くらしいよ

2016/12/31

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「手当て」という言葉がある。

「手を当てる」ことで痛みが和らいだり、楽になったりするという、経験は誰もがあるかもしれない。この「手当て」、実は医学的にも説明できることなのだ。

これは、医療・医学に携わる人なら一度は学んだことがある「ゲートコントール理論」が説明の鍵となる。ゲートコントール理論を簡単に説明すると次のようになる――。

人の身体にはたくさんの神経線維が通っていて、それぞれ、痛みを感じるもの、触っている感覚の神経、温度を感じる神経などに分かれている。たとえば、「痛み」は<痛みを感じる神経線維>が刺激されることで起きる現象だ。

そこに、違う刺激を与えると、別の神経線維が活性化する。具体的には、「触っている」ことを感じる神経線維を刺激するのだ。すると、「痛み」の感覚よりも「触っている」感覚の神経線維がより働くことで、「痛み」が感じづらくなるわけである。

「痛み」の感覚に、「触れる」感覚を覆い被せるようなイメージを持つとわかりやすい。

なぜ、このようなことが起こるかというと、痛みを感じるのは細い神経とされており、触っていることを感じる神経はより太い神経線維なのだ。太い神経線維が刺激されると、細い神経線維が働きづらくなる。

つまり、「痛い」感覚よりも「触る」ことでこちらの神経線維が優位に働き、結果的に痛みを感じづらくなる(痛みが和らぐ)という理論である。

これがゲート(扉)を開けたり閉めたりするようにコントロールすることに似ているから、「ゲートコントール理論」と名付けられたと言われている。

この理論は1965年に提唱されたものなので、現在では「古い理論だ」と評価する学者も少なくない。だが、いまだにさまざまなものに応用されている。

「手当てが痛みを和らげる」というもの以外にも、たとえば「湿布」もこの理論が一役買っている。湿布には、抗炎症剤が入っているものや冷却効果があるものが一般的だ。その効果によって痛みを緩和するとされている。

ところが、その効果に加えて「触れている」という刺激も、湿布が多くの人に愛用されている理由の一つかもしれないのだ。

また、一般家庭用として販売されているロングセラーの健康機器「低周波治療器」もゲートコントール理論が根拠のひとつ。低周波を流して疼痛を和らげる。

医療機関では、「電気治療法」と取り入れている施設がある。電気刺激を与えることで、痛みを感じる神経線維よりも別の太い神経線維に働きかける、というわけである。

このように考察すると、痛いところを「さする」「押さえる」という行為にも、科学的な根拠が存在することがイメージできるだろう。

実際に、日本では古くから「痛いの痛いのとんでいけー」というような<魔法>の言葉がある。これはゲートコントール理論の応用だといってもいい。実は、同じような<魔法>の言葉は世界中で使われている。

英語だと、「Pain, pain go away」と言いながら痛いところをさすったりする。スペイン語やフィリピン語でも同じように触りながらささやく<ことば>が存在する。

古今東西で行われることや、古めかしくとも今まだに続いている行為は、それなりの効果が期待できるから継承されているといえる。そして、検証してみると科学的な根拠が導かれることもある。

「手当て」で痛みが和らぐというセルフメディケーションを覚えておいて損はないだろう。医学的な根拠を知った上で行えば、なおさら効き目があるかもしれない。

[via:http://healthpress.jp/2016/12/post-2726.html]

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  • 丸ノ戸・喪彦 2017/01/06 23:02

    どこに飛んでくの?

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