中国でまた、女子中学生による、同級生に対する集団リンチ事件が発生した。
場所は中国南東の内陸部にある江西省の田舎町。同地域にある中学校の寮内で、女子生徒7人が、同級生に対して殴る蹴るの暴行を加える映像がネットに流されたのだ。
動画を見ると、寮の室内と思われる場所で、一人の女子生徒が床にひざまずいた同級生の髪の毛をつかみ、頬に何度も平手打ちをしている姿が映し出されている。暴行を受けている被害者のほうは、抵抗する様子も見せない。
すると今度は、別の女子学生が二段ベッドの上から降りてきて、頭に蹴りを入れたり、首の部分に靴のまま乗っかったりしている。
耐えきれなくなった女子学生は、床を転がって避けようとするものの、周りから別の足が伸びてきて蹴りが入れられる。
「ありがたく思いなさい。私はあんたにマッサージをしてあげてるのよ」などと言いながら、体に蹴りを入れたりする生徒もいる。
この映像は、加害生徒たちの仲間が撮影したもので、その後、SNSの学校内グループにアップしたところ、別のSNSに転送されて全土に知られることになったのだ。
この事態を知った地元の教育局と警察がすぐさま調査に乗り出したところ、次のようなことが判明した。
集団リンチが起こったのは1月3日のことで、暴力を加えた女子生徒7人は、自分たちが喫煙していることを同級生が先生にチクったと疑い、それを根に持って殴る蹴るの暴行を加えたのだった。
中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、中国の中学生たちの学校生活について、このように説明する。
「中国でも中学生は自宅から通学しますが、中には寮のある中学校もあり、家の都合や勉強に専念するために、そこに入る子もいます。
また、田舎の場合は学校数が少ないため、自宅から通うには遠すぎるケースも多く、寮生活を送る生徒は珍しくない。
いずれにしても1部屋に8人から10人が共同で生活するため、そこでの人間関係がうまくいかないと、こういったイジメにつながるケースがよくあるようです」
教育局はこのリンチの首謀者3人に対して、除籍処分の次に重い学校観察処分、その他の女子学生には叱責処分を下した。被害生徒については、すでに病院での治療や、心理カウンセリングを受けているという。
江西省では以前にも、学校内で女子中学生が集団で一人の同級生に暴行を加える映像が流出しており、その壮絶なイジメが大きな問題となっている。
学校内でのイジメというのはどこの国でも起こっており、日本でも社会問題にまで発展することがあるが、どうして中国の中学生たちは、自分たちがイジメている様子を撮影されても気にしないのか。それが不思議である。
[via:http://www.cyzo.com/2018/01/post_148906_entry.html]
説明にある二段ベッドって何処にある?