大気汚染が悪化している中国で、富裕層の男性が新鮮な空気の缶詰を配るキャンペーンを行っており、世間の注目を集めている。
リサイクル事業で富を築き、慈善活動も行っている陳光標氏(44)は30日、新鮮な空気が詰まった缶を道行く人に手渡した。この空気は未開の土地から取り寄せたものだとされている。
「行政や企業のトップに言いたい。GDPの成長率だけを追いかけてはならないし、子どもや孫たちを犠牲にして利益を追求するべきではない」と陳氏は訴える。
大気汚染の度合いは、直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質「PM2.5」の大気中濃度で表すことができる。世界保健機関(WHO)は一日の基準として20以下を推奨し、300を超えると危険水準だとしている。北京では頻繁に500を超える水準に達し、今月12日には755を記録した。
この缶は30日は無料で配られたが、通常は1缶当たり5元(約70円)で販売されている。
[ロイター]