18日午前5時半頃、山形県天童市中里から東長岡までの国道13号下り車線で、散乱したかすがいを踏んだトラックや乗用車など20台以上のタイヤがパンクし、約1時間半にわたって通行止めとなる騒ぎがあった。
けが人はなかった。
天童署の発表によると、かすがいは鉄製で長さ約10センチ。約600個が約1キロにわたって散乱していた。同日午前10時頃、山形市の50歳代の運送業男性から「ラジオで事故について知った。積んでいたかすがいがなくなっており、私のトラックから落ちたかもしれない」と同署に通報があった。
かすがいは100本ずつ6つの段ボール箱に入れられ、荷台のへりを越えた状態で積まれていた。落下防止のため、ほろをかぶせて固定していたが、段ボールのふたは開いており、走行中にかすがいが路上に落下したとみられる。
同署は、積載方法や固定の仕方に問題があったとみて、道交法違反(積載物の転落防止措置義務違反)の疑いで、男性から任意で事情を聴いている。男性は山形市の会社から新庄市の取引先に向けて、かすがいやプラスチック板などの建築資材を運んでいる途中だった。
同署は、現場を同日午前5時50分から同7時15分頃まで通行止めとし、国土交通省の職員ら約20人がかすがいの回収にあたった。同署幹部は「荷物の転落はよくあるが、10台以上がパンクするような事態は珍しい」と話している。
[読売新聞]