金沢市の私立金沢高校(本田吉夫校長)で14年9カ月にわたり、非常勤の男性講師(55)が教員免許を持たずに数学の授業をしていたことがわかった。学校が29日に会見を開いて謝罪した。生徒や卒業生の単位取得に影響はないが、石川県は学校を近く処分する方針。
学校によると、講師は予備校の講師をしていたが、1998年4月、当時の校長が採用した。この講師は学校の聞き取りに対し、「採用時に自分が無免許であることは
当時の校長に伝えていた」と答えているという。2007年に本田校長が就任した際も免許の有無を
確認せずに雇用を継続していた。免許更新制の導入に伴い、08年秋に全教員に免許状の写しを
提出させた際も「臨時教員免許を持っている」と思い込み、きちんと確認をしなかった。
本田校長は「当時の校長がすでに亡くなっており、採用された経緯は不明。免許は当然取得している
と考えていた」と話している。この講師について、生徒からは「教え方がうまい」と評判が良かったという。
県は今月20日、学校側が事前に提出した在籍名簿に基づき、この講師の免許更新の期限が近いことを
連絡。その際、学校側が無免許に気づいたという。
[asahi]