「ねぇねぇ! ちょっとそこのお兄さ~ん!」
昨年末の秋葉原、メイドの格好でダウンコートを着た客引きが散見されたが、なんとその中に、地下アイドルグループKのメンバーSを発見した。
メガネかけて髪形を少し変えていたが、本人に聞くと意外にもあっさり認め、実名を出さない約束で話を聞くことができた。彼女いわく「メイド喫茶の客引きを装った、メイド風俗店の客引き」をしているのだという。
「メイド喫茶に客引きしても単価が安いので、時給をもらえる程度。でもヘルスのほうにブッキングすると、基本料金の1割もらえるんですよ。
以前はスーパーのレジとかやったこともあるんですけど、こっちは最高で時給1万円になるときもあるので、ずっといいんです」
しかし、オタクの多い街で現役アイドルだとバレることはないのだろうか?
「時々あります。でも、地下アイドルがバイトしているのは、ファンの間でも常識ですし(笑)」
無名アイドルがタレント業だけで食べていけないのは知られているが、聞けば所属事務所に歌やダンスのレッスン代、衣装代などを支払い、さらに交通費なども自己負担のため「アイドル活動はマイナススタート」だという。
定期的にCDもリリースもあるが「印税をもらったことは1度もない」とS。そういった事情から、彼女の所属する大所帯グループKは「大半のメンバーがバイトしている」と話す。
「マネジャーも、AVとか風俗とかでなければOKと言っていたりしていますからね。耳かき店で働いている子は、指名を取るためにファンの男性に頼んで来てもらったと話してましたし、ヒロイン系のイベントの着ぐるみに入っている子もいます」
S自身は過去、合コン運営業者に雇われ、サクラの女性参加者になったり、企業の忘年会のコンパニオンをやったことがあるという。
「でも、そういう仕事はそっちで専門にやってる女性がいて、アイドルでも負けてしまうんですよ。次第に呼ばれなくなりました」
肝心のアイドル業は月に数回のステージがあるが、収入はチケットを売ったマージンのみ。売れなければ、ノーギャラなのだという。
実際のところ所属事務所は、アイドルから徴収する前述のレッスン代などで利益を確保しており、アイドルがブレイクしなくても儲けが出る仕組みとなっていたりする。
「年末の秋葉原は酔ったコスプレ好き男をゲットする最後のチャンスで、酔っぱらった人に擦り寄って、私が接客するようなふりしてホテルへ連れて行き、デリヘル嬢を呼ぶとか、ちょっと強引なこともあるんですよ」とS。
ただ、アイドルとはいえど、そうした強引な客引きで警察に連行され注意を受けたことも何度かあるという。そんな過酷な活動実態でも「いつかは紅白歌合戦に出ます!」とSは目を輝かせていた。
[引用/参照:http://www.cyzo.com/2015/01/post_20090.html]
※画像はイメージです。