神父「健やかなるときも、病めるときも、…その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」
新婦「誓います。」
代理「ええ、はい…。はい。あ、新郎、誓うそうです。」
新婦「電話かよ!」
■違う国から電話で出席
電話でもどうにかなるものなのね。というわけでアメリカのニュース。結婚式に新郎本人が出席できず、誓いの言葉を電話で済ませた男性について「結婚は法的に有効である」と判断されて話題となっています。
男性の名はノエル・チアニさん。ワールドバンクの従業員です。彼は1993年、コンゴで行われた結婚式に際し、電話で出席し誓いの言葉を述べました。ノエルさんは結婚式当日、アフリカの別な国で仕事をしていたため、彼のいとこが代わりに出席し、ノエルさんと電話を介してやりとりをしながら式を進行したそうです。
その後二人は夫婦として暮らしていたのですが、15年後二人の中は険悪になり妻であるマリーさんの方から法廷に離婚を申請したのです。彼女はノエルさんの暴力が原因だと主張しています。
■夫「そんな結婚式、非公式だろ?」
ノエルさんはこの申請に真っ向から反論。もともと電話で参加した結婚式など法的には有効ではない、だから離婚自体申請もできないと言い出した訳ですね。
さてこの裁判は現在二人が暮らすアメリカのメリーランド州で行われた訳なのですが最近判決が下され、「電話であっても結婚式は有効」、よってノエルさんは妻への扶養手当、子供の養育費、その他を含めて毎月6千ドル(約50万円)を妻に支払わうよう命令したのです。
判決では、「メリーランド州の婚姻法は、夫婦の一方が代理を立てて参加した結婚式の成立を妨げるものではない」そうです。
マリーさんの弁護人を勤めたジュディス・ウルファー氏は今回の件に関してこうコメントしています。
「考えてもみてください。結婚とは契約なのです。オンラインでアマゾンから何かを買えば、それはれっきとした「契約」なのですから。」だそうです。
ちなみにノエルさんの方からコメントは出ていません。
ただ、メリーランド州の法廷が認めたのは今回の件に限定しており、じゃあ誰もがスカイプや電話を使って結婚式を行えるのか、という部分までは踏み込んで言及していません。ネットで簡単に結婚式を挙げられちゃうのもあれですしね。面白いとは思うんだけどなー…
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